2014年2月1日土曜日

味噌仕込み

 自分の家で味噌を作る人ってどのくらいいるのでしょう。作るどころか味噌の消費自体が減っているそうですから、あまり一般的ではないのでしょうね。我が家では毎年冬の間に一年分の味噌を仕込みます。薪ストーブの火を利用することでエネルギーの節約になりますし、寒い時期に作ると美味しくできるからです。大豆を指でつぶれるくらいやわらかく煮て、熱いうちにすりつぶし、塩と混ぜておいた麹と合わせて樽詰めをする。時間はかかりますが簡単な工程です。今年は米味噌、玄米味噌、麦味噌、それぞれ10kgずつ仕込みました。毎年米味噌と麦味噌を仕込んでいて、最初に美味しくなるのは麦味噌。ところが1年半を過ぎた辺りから圧倒的に米味噌が美味しくなってきます。だからどちらも必要。朝の味噌汁に麦味噌、夜は米味噌と味の変化を楽しんでいます。玄米味噌は今年初めてなので、どんな味になっていくのか楽しみです。 


 大豆をつぶすときは夫も参加。すり鉢でコツコツつぶしていく作業は根気もいるし、筋肉痛にもなるのですが、よほど味噌好きらしく嬉々としてやっています。なんかこう機械でさぁ、ピューッとつぶすのないの?とブツブツ言いながらも楽しそうです。機械でピューっとやったらどんなに楽でしょう。でも手でつぶすことが私としては味噌のミソのような気がするのです。機械でいきなりペースト状にするのではなく、手作業でところどころムラのあるつぶし方になってるからこそ美味しいのじゃないかと、そんな気がします。 


 ストーブで大豆を煮ているあいだ、家中に独特のくすんだ甘い匂いが漂います。




 今年は国産有機大豆を使いました。これはもうびっくりするほど甘くて美味しいです。そのままパクパク食べたいくらいです。 ちょっと値段が高いけれど、こんなに味が違うならもっと早く有機を使えばよかった。

  

 塩もミネラルたっぷりの藻塩。麹屋さんからセットで送ってもらいました。 これだけ素材がいいのだから、きっと美味しい味噌ができるはず。春からひと月置きに天地返しをして、秋頃から味見を始めて、1年から2年、熟成していく間の味の変化を楽しむのは最高の贅沢です。